FUJIFILM X70 まだまだ現役!所感レポート

X70, 1/2700, F2.8, ISO400, クラシッククローム

さてと、今回は導入して間もないFUJIFILM X70の使用感を紹介したいと思います。
「え?今さらX70!?」私もそう思います。

X100Tと同じAPS-Cセンサー「X-Trans CMOS II」を搭載(以前にX100Tを持っていたので懐かしい)。同ラインの下位モデルとして2016年2月に発売されたX70は、同年10月に突然の販売終了。。。短命すぎる。おそらく製品の魅力が十分に周知するまでに時間を要するタイプのカメラだったのでしょう。メーカーは早々に見限ったわけですが、実力を備えたカメラだったので後継機が出なかったのも理由ですが生産完了後も大きな値崩れはなく、出品されては人から人の手に渡り続ける宿命を背負わされてしまったようです。

幸い私の手元にやってきたX70は、これからたくさんの瞬間を収めていきたいと思えるほどの仕事をしてくれるので、手放すことはなさそうです。だってメイン機のX-Pro2の出番が少なくなりそうなほどに、良くできて良く写るんだもの。

そして今回はブログを始めたら書いてみたかった初の機材レビュー。レビューをするには日が浅くファーストインプレッションとなりますが、半年後か一年後には改めて再レビューしたいと考えています。

それでは所感レポート始めるよー。

(作例はJPG撮って出し。水平はLightroomで調整したものがあります)

X70を選んだ理由

ブログを始める先行投資として買いました!というのは半分タテマエデス。
カメラ片手にお出かけが好きな私は、メイン機X-Pro2がバグったら終わりです。そのときサブカメラを用意してない、それはつまり死を意味する。

カメラを常に持ち歩きたいから小さなショルダーバッグに入るサイズで、フジの画が欲しい。メイン機X-Pro2では表現しにくい画も撮りたいからチルト液晶も。あ、そういえばX70て昔あったよね。と思い出し、めでたく出会ったわけです。X70のサイズ感を伝えるために、お気に入りのG-SHOCKの腕時計も一緒に撮ってみました。

導入にいたるまで他の機種と迷うことはなかったのですが、競合としてはリコーのGRシリーズと発表されたばかりのチルト液晶を搭載するFUJIFILM X100Vでしょうか。これはどちらも価格がX70の倍(以上)ということで除外。予算大事。

ザックリと言うと、出かけるときにフジ機を常に持ち歩きたいから、てことです。

コンパクトボディでも全てが高クオリティ「X70」

PROVIAの色再現がとても良い

X70, 1/1250, F8, ISO400, PROVIA

レビュー気取りの記事を書いてみたくて、フィルムシミュレーションは標準とされているPROVIAを選択しました。実を言うとつい最近まで「初期設定はかっこ悪い」というなんとも恥ずかしい思い込みをしていて、PROVIAを好んで選択したことはありませんでした。
標準設定はメーカーが自信をもってオススメするもの。開発者様のPROVIAに込められた愛が伝わってきました。

空の色に驚きました。

吸い込まれました。

感動しました。

見とれました。

涙が出ました。(ここら辺から誇張気味)

過度ではなく、控えめでもない。発色はしっかりするけれど、それぞれの色がお互いに察し合って調和をとっている。そんな印象をPROVIAに持ちました。まだフィルムカメラに手を出していない私は、もっと大事なことに気が付いていないのかもしれませんが。

FUJIFILM Xシリーズは積んでるセンサーが同じでも機種によってフィルムシミュレーションに微妙な表現の差異が出ることは、Xユーザーさんなら既知のことだと思います。X70はこのPROVIAとクラシッククロームがとりわけ私と相性が良いようです。

X70, 1/250, F4, ISO400, PROVIA
X70, 1/60, F2.8, ISO500, クラシッククローム

それにしても撮って出しでこの画を出してくれるのは本当に嬉しい。
X70はコンパクトボディながら、Xシリーズのクオリティをしっかりと有しています。さすが。

RAW現像ももちろん楽しいけれど、このクオリティなら、撮った写真を安心して直ぐに友達と共有できる。思い出には鮮度があるので、友達とカメラを持って遊びに出かける私のスタイルにはピッタリです。

って、レビューの調子が変な方向に。でも撮れた写真に酔ってしまうほど好きな写りなの、ゆるして。

触感まで伝わってくる質感表現

X70, 1/180, F5.6, ISO400, PROVIA

コンクリートの硬質さも感じとれますが、その下に生い茂っている緑の葉一枚一枚の描写に感動しました。ただの雑草やん? いえいえ、生き生きしています。僕らはみんな生きている。

X70, 1/640, F2.8, ISO400, PROVIA *ホワイトバランス調整有
X70, 1/210, F4, ISO400, PROVIA

フレームの滑らかさ、シットリとした葉の様子。開放からでも十分にディテールを描いてくれますが、少し絞ってみる。するとキリッと描いてくれます。その質感があまりにもリアルなので、思わずモニターに手を伸ばしたくなる。そんな気持ちにまでさせてくれる写りです。

そして正直ブログを始めるまで絞り値に対する意識も薄かった気がします。このように数値を記録して写真の確認を繰り返すことで、写りの違いが少しずつ分かってきました。ブログを始めて良かった。

テーブルフォトの強い味方、デジタルテレコン

X70, 1/60, F2.8, ISO640, クラシッククローム *デジタルテレコン50mm

デジタルテレコンとは通常焦点距離28mm(35mm換算)以外に35mmと50mmの焦点距離をズーム感覚で選べるという機能です。超解像なんちゃらという処理をしてるらしいのですが、使いどころは撮影シーンを選ぶかなという印象。

光学処理ではなくあくまでもデジタル処理なので、解像度は保たれていても「解像感」は間違いなく劣化していると感じました。特にISO感度をあげると高感度ノイズと相まり、夜景はオススメしにくいです。夜景も撮れないかとちょっと期待してたのですが、その場合は三脚が必要になりそうです。

X70, 1/60, F2.8, ISO2500, PROVIA *デジタルテレコン50mm

でも近接10cmまで寄れるレンズなので、テーブルフォトではデジタルテレコンと組み合わせると大活躍します。
私は訳あって料理の写真はあまり撮らないのですが、その事情は一旦置いておいて、試しにと撮ってみました。面白いですね、目で捉える以上に味わえるものがそこにはありました。マナーを守りつつ、旅先の食事を記念として写真に収めるのも良いことかもしれないと思えました。

友人と遊びに行った思い出に、画質を優先しないスナップ写真を撮る時でもデジタルテレコンは活躍すると思います。

ちなみにデジタルテレコン使用時はRAW形式での保存ができません。なのでX70ではJPG撮りの一発勝負と思って丁寧に撮っています。1枚1枚よく考えてシャッターを切るのも面白い。不安なときはブラケット撮影で。

新たな構図の発見があるチルト機構

メイン機のX-Pro2は液晶画面が固定でして、チルト機構がなければないで工夫して撮るんですけど、やっぱりこの場面でチルトが使えたら便利なのになーと思うことがしばしばありました。だからX70は新しい角度からの発見がたくさんあります。

X70, 1/5000, F2.8, ISO400, PROVIA
X70, 1/280, F2.8, ISO800, PROVIA

フォトヨドバシさんのレビューにあるようにX70は被写体とじっくり向かいあうタイプのカメラであると思います。でもそのためにショルダーストラップを使うと、カメラの可動域が制限されやすいと実際に使ってみて気がつきました。僕はむしろ手と腕を自由に動かせるハンドストラップをオススメしたいカビ♪

F2.8の無理のない明るい目

X70, 1/60, F2.8, ISO3200, クラシッククローム

F2.8のレンズは少し暗く心もとなさを抱いていたのですが、使ってみるとそんなことはありませんでした。シャッタースピードが1/60でも、コンパクトなので両手でしっかり支えればブレにくいです。個人的にはISO3200までは許容範囲。シャッターフィーリングも軽くてカメラに振動が伝わりにくいのもポイントです。

X70, 1/300, F2.8, ISO400, PROVIA

若干ボケにうるさい印象があるような。私は気になりませんが。

X70, 1/2700, F2.8, ISO400, PROVIA

FUJINONレンズだもの。ピントピークから前後に流れるボケがなだらかで美しいです。

X70, 1/450, F5.6, ISO400, PROVIA
X70, 1/680, F2.8, ISO400, PROVIA
X70, 1/60, F2.8, ISO400, PROVIA

良い写真が撮れなくても愛でたくなっちゃう小柄で機転の利くX70。

小さなショルダーバックに忍ばせて、ちょっと近所の買い物に、散歩に、ときには旅行にまで連れて行きたくなる。こんなに小さいのに操作性に妥協はなく、工夫次第で意外に何でも卒なくこなせるのがX70の魅力だと思います。生み出す画が素晴らしいのはもちろんのこと、とにかくコンパクトで大人しいゆえ、被写体を前に緊張感が生まれないのが良いです。お互いにストレスがありません。

これだけを持って、早くお出かけをしたい気持ちです。

あまりに嬉しい出会いに冷静なレビューができませんでした。

生産完了品なので気になる方は中古で探してみてください。メルカリやオークションも良いですが、レンズのカビや埃は素人目には気がつかないことも(実体験に基づく)。私はプロが整備したカメラ屋さんの中古品をオススメします。